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2018年10月17日 (水)

ホロホロシュリンプを初めて飼う皆さんへ。

今から十数年前。
雑貨屋で直方体の容器に入れてよく売られていた
ハワイ生まれの赤い小さなエビ「ホロホロ(シュリンプ)」。

「ピクシーシュリンプ」
「スカーレットシュリンプ」
「ハワイアンレッドシュリンプ」
「オパエウラ」

複数の呼び名があることでも有名なエビです。


最近またじわじわブームなんでしょうか?


私は4年前からこのエビたち(以下、オパエウラと表記します)を飼っています。

最初は9匹でしたが、今では数えきれないほどに繁殖し
おそらく150匹を超える大家族になりました。


オパエウラは、普通のエビでは考えられない強靭な生命力と適応力を持っているので
あの小さな容器の中でもある程度生きていくことが可能です。



だから


「エサがいらない」

「エサをあげなくても数ヶ月~1、2年生きる」

「水換えがいらない、専用の水を足すだけでOK」



これらを謳い文句に、小さな容器に詰められて流通していますが…







これ、全部間違いです。








何が間違いか、一つずつ説明していきます。



まずは

「エサがいらない」

ということについて。


この地球上に、エサがいらない生物が存在すると思いますか?

この地球上の生物は、何かをエネルギー源として生命活動をしています。

それは、私たち人間が一般的に想像するような「エサ」であるとは限りません。


なぜ「エサがいらない」のか…
その意味をじっくり考える必要があります。

「エサをあげる」ということは、排泄物や食べ残しから「有害物質」である「アンモニア」が発生するということです。

適切な大きさかつ水質の安定した水槽で飼っている場合なら、そのアンモニアを比較的害の少ない物質に分解するバクテリアがいて、処理してくれます。

でも、あの小さな容器でエサをあげてしまうと、その処理が追いつきません。
瞬く間に水質が悪化し、死なせてしまいます。

特に初心者の場合は、適切なエサの量がわからない場合も多いので。


決して
「オパエウラはエサがいらない、エサを食べない、エサがなくても生きていける」
というわけではないのです。


「小さな容器の中でエサをあげると水質を急激に悪化させて死なせてしまう。それよりは、容器内のわずかなコケとバクテリアだけで我慢させて飢えさせる方が長生きする」

というだけなのです。




次です。

「エサをあげなくても数ヶ月~1、2年生きる」

ということについて。


こんな小さなエビが年単位で生きるなんて、信じられないですよね。
そんなに生きられるなんてすごいと思いますよね。

でも、オパエウラの本来の寿命を知っていますか?

まだまだ解明されていないことの多いエビですが
適切な環境であれば20年生きると言われています。

信じられないですよね?

うちの子たちは、繁殖してしまったので見分けがつかなくなった子もいますが
丸4年以上生きている初代メンバーが複数確認できています。
もちろんまだまだ元気です。

1、2年で死んでしまうというのは、本来の寿命よりもかなり短いのです。
その個体が虚弱だったか、飼い方、環境の問題なのです。

餓死、水質悪化、温度変化などのストレスに耐えられなくなった可能性が高いのです。




そして次。

「水換えがいらない、専用の水を足すだけでOK」

ということについて。


オパエウラは、ハワイの汽水域に住むエビです。

汽水というのは、簡単に言えば海水と淡水の間の水です。


「専用の水」とやらは、もちろん汽水です。

汽水が蒸発したところに汽水を足すと…どうなりますか?


蒸発するのは真水だけ。

どんどん塩分濃度が上がってしまいます。


いくら生命力や適応力の強いオパエウラでも
生きていくのに適切でない濃度(海水)になってしまいます。


「水換えがいらない」というのも正しくありません。

説明通りエサをあげなくても、容器内のバクテリアやコケを食べて、排泄をし、少しずつ水質は悪化していきます。



「時々少しだけ水換えは必要。水換えは専用水で。足し水は真水(カルキ抜き済)で」

これが理想です。




それから、夏場や冬場の水温管理にも気を配らなければなりません。

水温は20℃~27℃の間を保ってほしいと思います。





私はオパエウラ達を我が子のように大切にしています。


だから、これから飼い始める(始めた)人にも大切にしてもらいたいのです。
こんなに小さくても、立派な大切な命です。


・手のひらサイズの小瓶で飼わない。最低でも1リットル以上の水量を確保できる(1リットルに10匹以下まで)
・ヒーターやクーラー、エアコンなどで温度管理をきちんとできる
・比重計(塩分濃度計)を使い、汽水の比重(塩分濃度)管理をきちんとできる
・硝化サイクルを理解し、水質管理をきちんとできる
・エサは週に1回程度ごく少量与える(毎日与えるのは水質管理をこまめにしなければ危険。逆にエサを全く与えないのは虐待)
・できるだけエアレーションやフィルターをつけてほしい


オパエウラだって、いくら強くても「生き物」です。インテリアじゃありません。


狭い瓶に入れられ
バクテリアやコケがあるからといってエサももらえない
水換えも適切な温度管理もしてもらえない…

人間で例えれば

狭い部屋に監禁され
ご飯を少ししか食べられず
空気が汚れ酸素が薄くなってるのに換気してもらえない、エアコンやストーブもない

そんな所で過ごしたいと思いますか?



「小瓶の方がお手軽」というイメージがあるかもしれませんが
実は小瓶で飼う方が難易度は遥かに高いのです。


言葉は悪いですが

「アクアリウムの知識がない水質管理もできないヤツらはエサやらず餓死するまで消耗品として飼ってろ」

ってスタンスだと思うんですよ。売る側が。


それを「手軽」「おしゃれ」などという言葉に言い換えてるだけなのです。



ハワイでは絶滅が危惧されているエビです。

どうか、販売業者の謳い文句を真に受けることなく大切に飼ってほしいと思います。

本来の寿命を迎えるまで大切に飼ってほしいと思います。



最近某SNSでオパエウラのプレゼントキャンペーンをやっていたので少し気になって。

(業者さんを全否定しているわけではないです。私も初めて手に入れたのは小瓶入りだったので)

これから飼い始める少しでも多くの人に、このエビに対する「エサ不要」などの誤解を解き
正しいことを知ってもらいたいと思い
(ここまで検索で辿り着くとは思えませんが)書かせてもらいました。


小瓶のままでしか飼えないならそれで仕方ないのです。

各家庭の事情がおありでしょうし。


ただ、販売業者の謳い文句を正しく理解することだけはしてほしいなと思います。

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